生かされているのは私たちかも?

経営者にとって、何事も確実にやりとげれば良いのだと確信を持てる人生は最高だと思います。職員もやりがいのある仕事に巡り会えたときはじめて生きているという実感が生まれ、毎日会社へ行くのが楽しくなります。
この仕事はそんな魅力があります。私たちはメンバーに生かされています。

ある日を境に理念が変わった!

それまでは、「ともに生きる。」が理念でした。みんな苦しんだ、理解されない悲しみ、誤解される苦しみ、でも助け合って生きていこう、僕たちで…つまり内向きでした。でも今では、「自分たちが変わろう!障害を持った人を幸せにするんだ!」と感じるようになりました。今の理念は「生き生きと堂々と、人生を生きる。」です。その経緯についてお話ししたいと思います。

オープン当初の感覚

私の息子は知的障害を持っていて、おなじような子が集まるのだろうと思っていました。他人にはわからない本人の苦悩やイライラ、半面親の苦労や不安もわかっていたと思います。でも、あれ?あれ〜?なんで?こんな凄い人が!?的な感覚。ちょっと考えていたのと違うぞ!障害ってなんだ?つまりは超個性のことか?!比較的能力がある人が多い中何かしら症状が出てそれを阻害しているのです。
ある人は人まえで極度に緊張し話せなくなる。バスに乗ると視線が自分に集中している感じがして怖い。どうしても1時間動いたら10分は休まないと何故か体がもたない。ガラスの様なハートで傷つくと2週間は寝込んでしまい家に引きこもってしまう。何でもかんでもやりすぎでしまい迷惑な存在と言われてきた。でも、その個性を理解しその人なりのライフスタイルを企画すれば凄いパフォーマンスを発揮することがわかりました。そのことが「ありがとうファームのチャレンジ」といってもよいかと思います。

グリーンハーツ の存在

メンバーが50人を超えたとき、あ!みんなが同じ方向を向いていける何かが必要だ!と思いました。それが歌でした。当初アコースティックギターだけで、ドラム担当はバケツをひっくり返して、10人くらいでスタンドバイミーを歌いました。とても恥ずかしそうに。
ある日僕がいきなり、今から路上に出て歌おう!というと尻込みしました。けどもやってみたらできた。楽しかった!ライブの動画をユーチューブに載せるぞ!と言うと多くのメンバーが、いやだー!となりました。モザイクを顔にかけて欲しいと。モザイクだらけのかなりあやしく不自然な動画になりました。やっているうちにメンバーも20人を超え、迫力あるグループになっていきました。そして、モザイクをはずそうや、みんな!となったのです。

グリーンハーツのメンバー達。練習を重ね、年に数回ライブを行っています

パラメッセージフェスはどうやって生まれたか?

たのしくやっていっていた2017年春、大変な事件が起こりました。それもおひざ元の岡山県、倉敷市で障害者の大量解雇と事業所の倒産。それは全国に広がりました。金もうけ主義の企業が参入してフランチャイズなどをおこして補助金を獲得して税金の無駄遣いをしている。と報道されました。
マスコミでは、事業者が悪い、いや見抜けなかった行政が悪い、いや厚生労働省そのものの施策に問題がある。と自分は悪くなくて相手に問題があるようにお互いが反論しているように見えました。僕たちは静観していましたが毎回新聞に出るたびにメンバー全員に配布して、勉強しようやと伝えていました。その論調はしだいに利用者は殆どがお金にならない内職をして生産収入を稼いでない実態がある。という記事が多く出だしました。そして、グリーンハーツの練習の終わりの時、リーダー戸川が、「社長!僕らがなんにもできないと思われるのが怖いです!いやだ!」と叫んだのです。
「じゃあ、戸川よ、みんな、声を上げてみる勇気はあるのか?」と聞きましたら、ある!となったので、よしやろう!と計画はスタートしました。
パラフェスでは、出演者が1分間の、大量解雇事件に関する自分の考え、メッセージを伝え、その後に4分間のパフォーマンスで観客を沸かせました。すごい奴らである。と、観客は全員目からウロコが落ちました。

会社の挑戦、一般企業と同じ土俵に立つ

パラフェスをやるかぎりは、口だけではなく「僕たちは働ける!社会に貢献できる必要な人間だ!」という証明をする責任がありました。それを具現化したのが、デパートのフードコートで始めた焼うどんでした。当初はうどん屋さんから毎日30玉ほどのうどん玉を寄付いただきやる予定でしたが、大人気となり多い日は150人が訪れる焼うどん屋さんとなりました。その後は麺を安く提供いただくコラボレーションに変え、完全に生産収入でメンバーの給与は捻出できる形態が完成しました。やはりやればできるのだ、と確信したのです。
そのデパートのテナント責任者の方との出会いは、デパート本体のハンドメイドコーナー出店のチャンスとなりました。

デパート地下にあるフードコート内の焼きうどん店

「あなたの夢を事業に!メンバー、マネジャー企画コンペ」

を、2018年年末を締め切りに、開催しています。焼うどんは僕の無理矢理感もありました。「おい!やろーぜ!」と、半ば強引なところもありました。企画コンペは、メンバー、マネジャーの夢を事業に変えて、楽しみながらやろうじゃないか!?というチャレンジです。全体朝礼で発表した後も、何人もが目を輝かせながら、社長!話を聞いてくれ!と、やって来ます。さて、どんな事業が立ち上がるのが楽しみであります。

障がい者を取り巻く事実

を見るに、社会、企業、事業者、職員までも当事者の利用者の真の姿を知らず、ギャップがあると思います。障害者だから、あまりできないだろう、無理はさせれないだろう。という固定観念が間違いなくあります。利用者は、この社長、職員さんに言っても自分のことはわかってもらえないだろう、というあきらめが間違いなくあります。
これが日本の障害者事業所のほとんどの実態です。なんともったい無い!これだけの人的資源を活かさずして労働力がないと嘆きながら進んでいる日本。

なぜ内職ばかりになるのでしょうか?

その理由は簡単です。みんなでやる、工場のラインみたいに流れ作業にすればうまくいく気がする。時間を計って、何個できるかを競って、生産能力をだんだんと増やすのがいちばん!みたいな考え。そこでは個性は不要で正確さと真面目さが重要。それは職員も体調に気をつけながら管理すれば良いだけだ、となります。スピードと品質を。
内職が悪いとは言ってはいないのです。そればかりに目が行くのがまずい。それくらいしかできないだろう。と言うのがまずい、とお伝えしたいのです。だいたい内職の時間給は1時間50円以下ほどです。そしてその仕事は世の中にいくらでもありますので営業活動しなくても業者さんがやってきて受注ができる形態です。だからそこから抜け出せない。仕事はクリエイティブでないとならないと思う。

良い仕事は職員の力が大事です。

努力はもちろんアイデアと行動力。ありがとうの職員は20人ですがサービス管理責任者以外は全員福祉畑ではなかった人を採用しています。絵本作家、生け花の先生、不動産屋さんの女性、アクセサリー雑貨屋さんのスタッフ、味噌の営業マンなど。それとメンバーの実力がマッチしたらうまくいくのです。案外それは地道に起こるのではなく、ある出会いの一瞬でステージが上がり生産収入が上がることになります。前出のデパートの地下での焼うどん店舗の成功信頼を得て、ハンドメイド雑貨のデパートフロアへの出展につながるようにです。それが起こるようにいつも備えておくことが大事だと思います。

企業の社会貢献活動のパートナーになろう

と決めた時、「自分のことをカミングアウトしようや」とメンバーに伝えました。レンタルアートやろう!堀本くんのアートで工事看板や仮囲い作ろう!となったけども、アート自体がそんなに売れるものではないのにレンタルなんてありえないのでは?となりました。「そのアートには必ずCSRボードがつくのだよ、企業は社会貢献したいと考えているところも増えている。だからパートナーになれば良いのだよ。」と説明しました。でも、そのためにはきみらの過去の経験や病気や人柄、毎日の日常をカミングアウトしないとならない。じゃないと企業も見る人も実感がわかないだろ?だから進まないんだよ。と説明しました。メンバーはだんだんと賛同してくれて今では自分の個人ブログと作品がホームページにあふれています。

作ってもなかなか売れない

ある日、アクセサリーチームのメンバーから、社長〜作っても売れない、なんでかなあ〜?と相談がありました。じゃあお客さんに、どんなブローチが欲しいか聞いてごらんよ?え〜?その後に、よろしければ自分で作ってみせんか?私がお教えしますよ。と言ってごらん?え〜え〜?となりました。そしたら10人中10人がやると思うよ。それが現在のワークショップ、アートスクール、アートパークにつながったのです。
このように商品やサービスをまずはもち、進めてみることが大事だと思います。やっているとそこから何かが始まるということ。
例えばアートのワークショップをやっていると岡山県から小学生60人にワークショップで教えれますか?と打診がありスタートしたはっけよいイベント。遊びに来てくれた放課後デイサービスのアートサークルの講師依頼。
無印良品さんとの20日にわたるワークショップ。などが始まりました。

無印良品さんとのワークショップ。ハンドメイド雑貨の販売も盛況でした。

今の障がい者が働くA型事業所のスタイルはもう古い

と思います。今必要なのは企画型事業所だと思う。つまり、企業や店舗やサービスを企画して運営に特化する事業所の存在がありません。あとは全事業所の全利用者のカルテというか、情報。つまり、その人の仕事の経験やスキル、症状、気をつけないとならないところ。その人たちが企画特化の事業所に働きたいとなり応募してオール事業所のメンバーで仕事に当たることです。
例えばファミレスをやるならば、調理経験者、ホールスタッフ経験者、レジ経験者、清掃スタッフ経験者などが集められたら良いでしょう。経験がなくてもやりたいと思う人を集めて育成すれば良いでしょう。でも、今の法律ではそれは不可能です。
事業所は100平米以上のところではできないからファミレスは無理。やろうと思うと福祉として建築確認を取り直し用途変更しなければダメ。それは大家さんが固定資産税の料率が変わるのでやらないでしょう。たった30坪で生産収入を上げなさい。というのは酷だと考えます。事業所は1人でも施設外に出すときには職員がついていかないとなりません。だいたい7.5人に1人の職員が必要だから、1人だけのために職員が付いていくと残った6.5人のためにもうひとり職員を採用しないとならないので経営が悪化するので絶対にやれません。また、企画型の事業所の職員がほかの事業所に所属する利用者を指導するという、委託はどうかと思うけども個別支援計画作成が義務付けられている以上指導はできないのです。
このように制約だらけの中で生産収入で利用者の給与は払うべし。という2017年4月の省令の改正は矛盾を生じている事実があります。どうせやるならば3年間ほどこのような制限を緩和してやってみれば良いと思う。「障害者働き方改革特区」でも作れば良いと思います。この方法でやれば、IT企業もサービス業も、なんでもできるようになるでしょう。
つまり行政、企業、地域、事業者、当事者がチームを組めばできる。ということになる。10羽ひとからげではダメだ。と言うことです。

企業の皆さんにもお伝えしたいこと

があります。多様性を認めるとはそれは企業の戦略を生むということになります。もう画一的な社員を育成してもうまくいかないという時代。商品やサービスが多様になっているのだからそれを生み出す社員が多様でないとついていけないでしょう。障害者は全国で850万人もいます。家族を入れると3000万人もいるのです。もうマイノリティではなくメジャーな存在です。しかし、私は障がい者です。私の子供は障害を持ってます。とは、なかなか言えないからあまり多くはいないように見えているのです。そこで勘違いを起こしていると思います。

企業と事業所のコラボレーションから生まれた商品

稼げる人だけが偉い人ではありません。

ありがとうファームには名誉会長平尾ちゃん、メンバー会河原委員長、グリーンハーツリーダー戸川、いけぴーランド園長池澤くん。などがいて存在感を放っています。彼らは仕事ができるというよりも、もうなくてはならない存在になっていて組織を牽引しているといえるでしょう。彼らがいることによりありがとうファームは和んでいるのです。

ぜひ、私たちの多彩な事業内容を見学にいらっしゃいませんか?
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